抜かざる剣「勝海舟」

幕府海軍の創始者である勝海舟は、現代においてもファンが募る歴史的にも有名な人物であります。また、坂本龍馬が心酔した人物でもあることから、その人望は伝説的なものでもあります。勝海舟のエピソードとして有名なのは江戸無血開城ではないでしょうか。勝海舟は、剣術をこよなく愛し、人一倍、剣術に励んでいたのだそうです。勝海舟の人格や、人望は、剣術から生み出されているのではないかと考える専門家たちもいるようです。 勝海舟が、外国の情報や学問に興味を覚えたのは、剣術の師でもある島田虎之介の影響があるのではないかなどとも言われているそうです。剣術によって心身を鍛え上げた勝海舟は、生涯、その剣を人の命に分けることはなかったようです。自ら剣を封印していたなどとも言われています。実際には幕末の動乱の中、勝海舟は命を狙われる身であったに違いありません。また、勝海舟に心酔した坂本龍馬も、実は当初、開国派の勝海舟を、封じるために近寄ったなどとも言われているようです。抜かざる剣を体現する勝海舟は、剣術の長けた雄姿を披露せずとも、多くの人を魅了してしまっていたようです。そしてそのような心構えと行動は多くの人の心を動かし、時の動乱を未然にも防いでいたのではないかなどとも考えられているようです。