なまくらと「刃」

「なまくらもの」「なまくら」とは、日本刀に焼が入らないことから「日本刀としては使い物にならない」といった意味合いが込められた言葉であるようです。日本刀が出来上がる工程の終盤に差し掛かる「焼き入れ」によって日本刀独特の湾曲が生れるのですが、800度にもなる炎のなかに刀を焼き入れることによって強度が生れるようになるようです。加熱が全体に加われると冷却のために水のなかに入れられるとともに曲線美が生れるのだそうです。冷却が完了したところで水中から取り出し、研ぎに入ります。「焼を入れる」とは、なまくら刀になったものに再度焼を入れることで刃を入れて切れるようにすることで「元のなまくらな状態よりは、まともになった」ことを言い表しているようです。刀は焼によって「刃」が入ることによって、切れ味の良い刀となるようです。昨今はこの「刃(やいば)」のネーミングがアニメ界で大フィーバーしているようですが日本人は元来「刀」をあらわす言葉を好んで使うようですね。