日本刀の外装を「拵（こしらえ）」と呼ぶそうです。この「拵」には、時代的背景における人々の考え方や、また多くの時代日本刀を手にしていた武士などの精神性が見受けられるなどと言われています。日本刀の外装の装飾は華やかさもあり、さらには機能美を兼ね備えているなどとも備えられることで意味をなしてきます。その時代時代によってもたらされる「拵」のあり方や、意味合いは若干異なってはきますが、それぞれの時代によっては、衣服の装飾品の一部であったりすることでファッション性も担っていたようです。 武器である刀が美術品として人々を魅了する価値観は、様々な理由がそこにあるようですが、「拵」の装飾美に対して、ひきつけられる人も多くいるとのことです。日本刀は、時代とともに、ファッショであったり、戦の恩賞であったり贈り物であったり、形見分けであったり権力を表す象徴であったり様々な価値や意味合いをもたらされてきたようですが「拵」は、美しさとともに機能的に洗練された装美を兼ね備えられていたのは、そこには職人たちの類まれな技術や技などが垣間見られます。そのような人々の手によって生みだされたものであるからこそ、美しさや儚さが存在しているのかもしれません。